第4章

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 『ハハン! なんとも変な連中だゼ!』  「お前が言うなよ」  一先ず落ち着きは取り戻せた。レオンは妙に呆けた様子で、そう考える。  嵐のようでもあるし、それだけにまるっきり変人のようでもある。奇特な肖像を持っているのは確かだから、その点はテーブルの上で羽繕いしている小鳥に同意だ。  「だいたい、いきなり親睦会だとか勉強会だとか言ってはっちゃけるのが、マトモな連中だとも思えんし」  『おおん? 珍しく気が合うじゃねぇか。こりゃ雪でも降るかね?』  「槍かもな?」  『……でも』  小鳥の翼に文字が踊る。さっきは見せることの無かった、ヤヨイの魔法技術。  “そういう身体”だから出来たもの、造らなければならなかったものだ。レオンには決して真似はできない。  『良い人たち、だったね……優しくてさ』
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