第4章

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 「こんなとこか。んじゃお二人さん、」  出てきて良いよと、星純が後ろを振り返りながら言う。その最中に、死角から気配を感じた。  振り返った関係で、ちょうど視角の後ろに回った、さっきのネコ娘が細剣を構え直していた。盛大に溜めを作って、最短の刺突を見舞おうと。  それに気付いて、体勢を元に戻す星純と、刺突が放たれるのはほとんど同時だった。これは、軽く不味い事態だ。  そう考える星純の対応よりも早く、  「ーー〈Lighting (ライトニング)〉」  青白の閃光ーー厳密には雷光ーーが、星純の脇を抜けて細剣の切っ先に当たる。  「ぎぃ、あ!!」
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