第4章

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 あるいは、少しばかり口に出ていたかも分からない。だとしたら確かに申し訳ないことをしたと、星純は頭の隅で考える。  どちらにしろ、もう手遅れだけれど。  「これでも持って反省しとけ」  「でもきっとおれは悪くなハああああ!!」  星純は結局、そこなリーゼント教師が放った小石を受け取る羽目に陥る。ドゴン、とか言う効果音と一緒に。  盛大に、規模と質量が増大した巨岩を、真上から。ひと一人分の大きさはある岩に、〈機カエル〉みたいな格好でぺしゃんこにされて、星純は無様な様子で地面にめり込む。  そんな状態でも生きているのだから、手加減はしてもらったのだろう。普通このサイズの岩に潰されたならーー軽く、ジャック並みの大きさと丸さである。うんーー、現場はもっと凄惨を極めるものだ。
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