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そして幸い、こちらの言葉はあの暴力教師に聞こえてはいない。何事もないように、リーゼントを揺らしながら木刀を振るい。
「文句はないな……それで良い」
唐突に、3つの石台が分解を始めた。
円形のステージが石切りの目に沿って分かたれ、ちょっとしと建築みたいにうず高く組み上げられている。星純の体勢上、目で追える範囲には限界があったけど、天井にまで届かんばかりに石の台地は成長していた。
成長を終えた各々の台地は、まるで一種の螺旋階段のような形で完成する。一本の柱の中心に、それを取り囲む様にまるく別のステージが用意され。
始めに在った石台より、一回り小型のそれが十数個。歪みや曲がりで、まっすぐ直立してはいないが、その様がむしろ〈ブリタニ・エル中央連峰〉で見た大きな樹を連想させた。
「敗けのルールはさっき言った通り、場外、降参、戦闘不能の3つ。対戦相手は各々好きなヤツを選べ、こちらからは指定しない。あァ、あとちなみに、最後まで勝ち進んだヤツには特典として選抜のメンバーを選んでもらう。好きなだけ、手前の好きな連中でチームを組むといい」
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