第4章

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 「忠告だが、持久戦ならやめておけ」  「いい加減人の心を読むの止めろよ!! 終いにゃ怒るぞ!!」  「もう怒ってるだろうが」  つくづく、この世界の住人にはプライバシーというものが無いらしい。心身ともにオープンでオーラルで、正直ふざけるなと思う。  断りもなく、他人のスペースに入りすぎだ。殊に、緑髪委員長だったり桃髪マッドサイエンティストだったりは、確信犯だから手に負えない。  そしてこの名門貴族サマも、そうした連中の仲間入りだ。もう少し手加減しても良いと思う。  その上。  「オヤオヤ~~? マダ決闘モ始メテイナイノデスカァ~~??」  「…………」  こうして、見てくれからふざけた黒色一本足ハンガーも出現するから、きっとこの学校は特殊なダンジョンか何かだ。  「……いや、なにしてんの副校長。てか邪魔だから退いてて」  「闖入か副校長。邪魔だから下がっていろ」  「何ヲ同時ニグッドタイミングデ罵ッテクレテマスカァ!?」  感想が被ってしまった。星純は軽くショックである。
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