第4章

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 しかも大分月並みなのが酷くイタイ。もちろん、この黒ハンガー、ヴァン=ヘルシング副校長のそれに及ぶべくもないけれど。当の副校長はそんな視線を意にも介さず、くねくね動いて、いや蠢いている。  「ヒトヲ突然現レタ虫ミタイニ見ルモノジャナイデスヨ御二人サン!! モットコウ、「と、突然現れた理由はなんですか副校長先生!」トカ、「も、もしかして私たちの決闘の立会人になってくれるのですか副校長先生!!」トカ驚イテクレテイインデスヨ? イインデスヨ!?」  「声真似のクオリティ高いなおい」  「求められたいんだな、副校長は……寂しいのか?」  「ソーユウ冷静ナ分析ヤメテクレマセン?」  唐突に真顔でーー顔面が基本、へのへのもへじだから自信はないけどーー応対する副校長は、かなり面白みに溢れている気がする。きちんと大道芸人的身分は崩さない、ということか。  もちろん、この人の言い分も聞いてはいるけど。そう言い出してくれるのは、実に丁度いい。  「デ? ドウナンデスカ? ワタクシニ暇ヲ潰サセル気ハアリマスカ? 主ニ戦闘開始ノ合図ヲ任セテモライタイ、コノ戦イニ立会イタイ、トイウ意味デスガ」
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