第1章

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疎外されて排斥されて、暇潰しに蹴られる石ころみたいな存在だった、おれにとっては。だから今、リリーの顔もギルバートの顔も見ない。 相当に面食らってるだろうし、酷い顔で吹き出したくないし。酷さで言えば、取り合えずどれほどの罵詈雑言が飛び交うのや「「「「「「ええええええええええ!! うそやったああああああああ!!!!!」」」」」」 違う違う違う違う。そうじゃない、そうじゃないよみんな。ここ歓喜の声を上げる場面じゃない。 いや、おれが言う場面でも無いけど。あ、間違えた、言ってすらいない。 「ちょ、おま、おまえら! おれが言うのも何だけど!」 「え! てことはあれ!? NINJAできる!? 出来るよね!? いや、NINJAできるね!!」 「出来るか! そんな簡単に忍者舐めんな!! いやいや、てかもっとブラックな!」 「SUSHI! TENPRA! やったね! これで毎日食えるぜ!」 「なに決めつけてんだよテメー!! 破産させる気かッ! じゃなくてもっとテンションをさァ!」 「うわ! テンションだって! 出た『ジパング』言葉! これぞSAMRAIだ! HARAKIRIだ!!」
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