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気を取り直そう。穴の中で目覚めた星純は直ぐ様飛び起き、捜索を開始。
二秒でエンカウント。ラウンド2だ。
「っていうかそもそもアンタの所為だろこれ!?!? ちなみにこれ二回目な!!」
説明責任である。誰に対してかというと、もちろん目の前の微笑み緑髪に対して。
「おやおや、責任転嫁ですか? いやですね~~女々しくて」
「好きでやってるんじゃねーよ……!」
教室を出た先、石造りのアーチが行き交う人々を見下ろす廊下の片隅。歴史を感じる荘厳さとは別にして、その真下で繰り広げられる押し問答は、妙にアヴァンギャルドな風情で語られている様。
えらく単純に考え、端から見たら痴話喧嘩に見えなくもないが、とんでもない。痴話喧嘩の果て、『ソドム』で繰り出されるのはナイフか拳銃がせいぜいだが、ここではもっと奇特で危険な業がある。
それに転嫁ですらない上、元々どこにも責任は移動していない。ハナからここにそれは有って、所在を示すリリーは満面の笑みを湛えている。
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