第2章

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まあ、生きてるだろうけど。星純がそうして昔を思い出していると、リリーから手刀が飛んで来る。 「とうッ」 「あ痛」 割りと威力が控え目。先程ぶっ飛ばされたのを気遣っているのか。 「きちんとわたしの忠告を聞かないからこういうことになるんですよ。反省してくださいね! 反省してくださいね!!」 「二回も言うなや……」 「反省してくださいね!!!」 「三回は無いわ~~」 これが此方のノリとなると、多分に辟易してしまう。女学生なる生き物は初遭遇だし、それなりの事は覚悟していたけれど、こうして悪ふざけの領域が広すぎるのは、些か考えものだ。 願わくは、当人が真面目に本気で言っていない事を祈るしかない。そうして、星純が苦々しく目付きを眇ると、ある事に気が付く。
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