第2章

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「…………ところで、他の連中は? 廊下、まるで人通りがないけど」 厳めしいゴシック調も、これでは意味がない。声どころか、足音も人影さえ無いし、これではちょっとしたホラー「ああ、皆さん入学式に出てます。正式の方の」 ………… 「」 もう多分、この娘は確信犯かなにかなんだろう。ここに来て妙に納得する自分がいるのは、着実にこっちの異界へ染まってきた証拠か。 てか、そうした行事はバックレて良いものなのか。二人揃って、しかも片方は“委員長”とか、どうやら中間管理職付いてるし。 「ちなみにナッシュくんも欠席ですよ~~一発で保健室送りだとか」 「……じゃあおれは?」 「ふむ、嫌がらせですかね?」 「いい加減ブツぞオイ?」 身も蓋もない理由に、流石に拳を握らざるを得ない。星純は速攻、内心で嗜める。 まぁ、一撃でノックアウト→即戦線離脱よりはマシか。確かに、あんな当たる直前で数十倍のデカさに膨れるチョーク、回避もキツいうえ物量と速度が半端じゃない。
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