浅田先生の場合

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「そういえば清水先生ってよく朝に牛乳飲んでますよね。給食の時間になれば牛乳飲めるのに」 「ええ、そうなんですけどね。でも家だとあんまりカルシウム取れないんで、少しでも栄養取りたくて」 「ああ、分かります。俺も家だと食事も簡単なもので済ませちゃうので、栄養あるものが欲しいなと思います」 「ですよねー。あ、よかったら浅田先生もどうですか? 牛乳」 「え、いいんですか? ありがとうございます。いただきます」  お言葉に甘えて清水先生から新しい牛乳のパックを貰い、隣の自分の席に座りながら差し込んだストローで液体を啜る。毎日給食で飲んでいる牛乳とは少し違う、どこか濃厚な味わいのする牛乳を飲みながら今日の時間割の確認をする。  そうこうしているうちに校長先生がやって来て、朝礼が始まる。
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