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「浅田先生ってさ、なーんか清水先生と仲良いよね」
「あ、俺も思ってた! まさか二人って付き合ってたりする!?」
「まっさかー。だって清水先生って男だよ。それで付き合ってたりなんかしたら……ねえ?」
「きゃー!」
「……お前らなあ、そのネタでからかうのいい加減にやめてくれない?」
「だって面白いんだもーん!」
はあ、と思わず隠すことなく溜息を吐いてしまう。彼らは皆、俺が受け持つクラスの生徒達だ。中学生という年頃なこともあり、男女共に恋愛には興味津々のようで、しょっちゅう俺と清水先生のことをからかっては遊んでいる。
これだけだとまるで新任教師が生徒にいじめられているかのようだが、そんなことはなく、本当にただからかって笑っているだけなのだ。
俺が初めて自分のクラスを持つというのもあり、何かと助けられることも多く、まるで友達のように気軽に雑談したりするほど打ち解けられたのも、彼らの明るさのおかげだ。
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