手紙の展開

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いきなり手紙を渡してくるから何かと思ったら、そんな事かよ。 もう過ぎたことだ。 気にしてねぇよ。 でも、確かにな。 あの時……お前が俺の言う事を信じて付いてきてくらたら「甲子園」に行けたよな。 お前の事は、この3年間ずっと近くで見てきたから理解しているつもりだ。 お前は誰よりも努力家だ。 キツイ練習に音をあげる連中が多い中、お前だけは付いてきてくれた。 雨の日も、風の日も、文句さえ言わず。 あの日も付いてきてくれると信じていたのに、どうして言うことを聞かなかった? どうして信用してくれなかった? なんで「1人で行ける」なんて強がった? お前だってわかっていたはずだ。 自分が、救いようのない『方向音痴』だと言うことを。 お前がこの先の人生に迷わない事を切に願うよ。 PS.俺の女房役だと言ってる時点で、既に血迷ってるけどな。 大介
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