14人が本棚に入れています
本棚に追加
愛しき君へ
愛しき君へ
僕は今、君の顔を見れないどころか、君の香りも、君の声すらも届かない場所にいます。
貴女のことを思うだけで、胸が高鳴り。
貴女の声を思い出すだけで、血が沸き立ち。
貴女と同じ香りを嗅ぐだけで、理性を失うほどです。
こんなにも恋い焦がれ、貴女無しでは生きられないほど愛しているというのに、貴女ときたら、本当に酷い女(ひと)だ。
気まぐれで、薄情で、僕のことなど少しも愛していないくせに、僕の心を縛り付けておくだなんて。
なんて罪な女(ひと)なんだ。
いつか必ず君をこの腕に抱き。
どこにも行かないように、貴女の翼をへし折ってやります。
どんな男をも虜にする艶めかしい唇も、醜く腫れあがるほどのキスをお見舞いしてやりますよ。
いいですか?
どんなに遠くにいたって、僕は必ず貴女のもとへと戻りますからね。
逃げることなんて出来ませんからね。
獄中から愛を込めて
最初のコメントを投稿しよう!