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『勇者よ。』
『勇者。』
職場のオーブンの中の、幸せな香りを嗅ぎながら仕事をしていると急に耳鳴りがして、頭が急に痛くなってきた。
少し気絶をしていたみたいで。
「いってぇー」
俺が大声を出して、回りをみると立体的な魔方陣が下に光でかかれているようだ。
『勇者リュウガ、これから、魔王をやつけて欲しいのよ。』
と言いながらカジノで使うルーレットで、美しい女性が遊んでいた。
『あ、外れた。まっいいか...』
なんか小声で言っているな。
『勇者よ、貴方には転生していただき、魔王を倒していただきたい。
ワタクシを特に美の神として奉っている国で勇者を探しているからなのです。
その為の神事で御主にはティマーと言うモンスターを、操れるスキルを、与えよう。』
なんか棒読みだなぁ。
「俺は、まだケーキを作っている途中なんだ、かえしてくれ!
俺はやっと来月には留学の費用がたまり、フランスに修行に行けるはずだったんだぞ。」
『貴方は、私の国の人間が困っているのに言うことを聞けないと言うの?
まあいいわ、まずは転移先の国王や宰相が、キチンと説明してくれるはず。転移して!!』
勝手に転移させられたみたいだ。
「おお、勇者様。ありがとうございます。女神様に逢われましたか?
女神様に、勇者の力を与えていただいたみたいで羨ましゅうございます。私はこの国の宰相でございます」
偉そうで妙に太ったやつだな。
「おお、勇者様、この度は、ありがとうございます。
私がこの国の王でございます。
女神様にお聞きしたと思われますがわが国に侵略しにきている魔王をやつけていただきたいのです。
魔王を討ち果たしていただいたときには、もちろん美しき姫と財宝もお渡しし、貴族になっていただきたく思っております。」
こいつも似合わない王冠をつけているな。
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