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翌朝、俺は手紙を出さなかった。
今日は学校だけなので、学校から帰ってきてから手紙書こうと思ったのだ。
その為にも、話題作りをしないとな。
俺は駆け足で学校へと向かった。
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”ごめん、昨日は何を書けばいいか迷って、結局夕方に書いている。
昨日、色々あって、学校の宿題が手につかなかった。
だから、隣の席の子にノート見せてもらったんだ。
急に頼んだのに、その子は優しい笑顔でさ、髪は茶色だった。
きっと、君が大人になったら、あんな感じなんだろうなって子だったよ。
昼食は、学校で売ってる惣菜パン、あそこのパンは、生地が柔らかくて美味いんだよな。
帰り、この手紙の話題に繋がんないかなって思って、何時もと少し違う道を通ったんだ。
そしたら、道を抜けた先には野良猫がいっぱい集まってて、集会みたいなのをしていた。
ま、ボコられるのが怖くて、見つかる前に退散したけれど。
優香は、猫好き? それとも犬派? 文通相手”
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帰宅後、俺は必死に学校でのことを思い出して手紙を書いた。そしてポストへ投函し、翌日手紙を確認する。
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”良いんです、私が続けたいと言ったばかりに、ご無理をさせてしまってすみません。
けれど、こうしてお話いっぱい聞けて、話題を作ってくれて、とても嬉しいです。
文通相手様って、おっちょこちょいなんですね。
けれど、文通相手様と直接お話出来るなんて……ちょっと羨ましいな。
私も、早く専門学生になりたいです!
あ、でも、私が専門学生になっても、文通相手様は卒業してるのか(笑)
パン、私も大好きです! 私の家の食パンは、良いものを使っているのですよ! 我が家で数少ない誇れることです。
猫ちゃん良いですね~私が飼っているのはワンちゃんですが、私は動物はみんな大好きですよ!!
親に無理言って、うちのジェイクって言うワンちゃんの写真撮ってもらいました。
この子も、私にとっての誇りです。
良ければ見て下さい。今多優香”
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今回は自分のことばかり話していたが、彼女は嬉しそうに――と言うか、嬉しそうな文面で、俺の話を聞き、そして僅かに自分のことも話してくれた。
それも、可愛いくて少し大きめな愛犬の写真付きで。
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