貴方へ

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ゆうこさんへ お手紙ありがとうございます。 貴方が好きとありますが、僕は佐藤と言います。 キガタでもタカガタでもありません。 もしかしたら、貴崎君や北方君と間違えたのでしょうか? なんていうのは冗談です。 僕の心の中だけで存在するあなたは、僕の代わりに「好き」と「嫌い」を表してくれました。 でも、これからは自分で出来るようになっていくよ、と先生は言ってくれました。 だから、ゆうこさんがいなくなって、お別れすることになってしまうのですね。 僕はとても寂しいけれど……。 でも、前に進んでいこうと思います。 今までありがとう、さようなら。                               佐藤 優子 より 追伸  僕が悲しくて眠ってしまった時、いつもクッキーを作ってくれましたね。もし出来るなら、最後にそのクッキーを食べたいです。
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