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一瞬で恋をした彼女には、もう……運命の相手が存在していて……
一瞬で失恋した……
めちゃめちゃタイプだった……
綺麗で、可愛くて……
だけど……奪いたいとかは、思わなかった……
いや、違う……
奪えなかった……が、正解。
だってさ、どんなに頑張っても、彼女の想い人に、
俺が叶う訳ないから……
嫌味なくらい完璧で、ルックスも良くて、金があって……
女に不自由ないアイツが、6年の片想いを、成就させて……
再会した年に結婚……翌年には、双子の誕生とか……
羨まし過ぎるっ!
アイツみたいな恋がしたくて……
彼女みたいな女に出逢いたくて……
気付けば、あれから22年の歳月が過ぎた……
本気の恋も、運命の恋も……
俺には出逢えなかった……
きっと、このままひとりで生きていくんだと、諦めていたよ……
君の心を知るまでは……
でもさ、だからって……突き進めないんだよ……
越えられない壁があって、
大切だから……大切に想うから、俺なんか選ばないで、
君にあった恋をしてほしいって、
本当に願ってたんだよ……
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