Report 1

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Report 1

あの日は心地のよい朝だった。 昨日の大雨が嘘のように空は澄んだ青色が広がり、太陽の光が燦々と降り注いでいた。 「ほら、エイデン!起きなさい、遅刻するわよ」 母の声ともにカーテンが開けられた。 エイデンと呼ばれたその少年は太陽の眩さに目を擦りながらベッドから出た。 昨日の夜遅くまでやっていたゲームの銃声がまだ頭に響いている。 ふらつく足取りでリビングに向かって、まずエイデンの目に入ったのは7時を指す時計だった。 それが目についた瞬間、今まで働いていなかった脳が途端に動き始めた。 「え、7時!?母さん、もっと早く起こしてよ!」 「知らないわよ。何回も起こしたのに起きなかったのは貴方でしょう?」 そんな文句を言いながら急いで着替え、食卓についてパンをかじる。 テレビは淡々とニュースを読み上げていたがそれよりも7時5分に流れる時報のほうが大切だった。 『魔の支配から1年前たった今、都心では未だ復旧作業が続けられ…』 「数年前はもっと便利だったのにねぇ…」 母の呟きなど耳にも入れず、オレンジジュースを一気に飲み干して洗面所へ向かう。 時間がないときに限って髪の毛が言うことを聞かない。     
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