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「ナッちゃん、今の人……」
しかも、妬きもちを妬いている気持ちをオブラートに包みたくても
上手く言葉が浮かんでこない。
だが、そんな僕のことは、彼女には分かっていたようだ。
「うん。食事に……、っていうか、想いを告白されたの」
えっ……?
すごく、驚いた。
それと同時にものすごく胸がザワついて、繋いだ彼女の手をキュッと握って
足が止まった。
「なん、で……? 結婚のこと、知らなかったってこと?」
だが彼女は、ゆっくりとかぶりを振って、
結婚をしている事を知った上で、それでも彼が気持ちを伝えてきたという。
「彼ってね、二年くらい前から、ウチの部署が繁忙期に入ると、
ドライバーさんとトラックのシフト組みの為に出向してきてくれる人でね」
彼女は、そっと僕を促すようにゆっくり歩きだしながら話を続ける。
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