平凡な毎日

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一輝とは中学からの付合いになる。 ずっと一途に付き合ってきたわけでもない。 中学では片思いをしながら、仲良い男友達の付き合いを続けた私。 切ない思いもした。 高校は別々の学校に進学して、一度人生の交わりの線からそれぞれ離れた。 人並みに恋愛も経験して、20歳の成人式の時に一輝と再会した。 彼はどう見ても歌舞伎町の人間に見えたが、最難関大学のT大現役学生だった。 しかし、歌舞伎町でもバイトをしてたらしい。 あまりのチャラさにドン引きしたのを今でも覚えている。 連絡先を交換したことで、数ヵ月に一度だけメールがきたり、電話があったり…そんな付かず離れずの関係を2年ほど経過し、私の転勤で上京したのを期に付き合いだした。 まさか、中学の時の初恋が10年の時を経て実るなんて思ってもみなかった。
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