大人の風

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 男の子、女の子。  生まれた時から僕らは区別されている。その区別を幼さは知らず、混ざり合っても違和感を抱かない。  しかし大人という風が、僕たちをころころと転がしていく。綺麗な存在は何度も転がされ、そのうちに汚れて、区別されていくのだ。  吐き気がした。  僕を置いてけぼりにしてマヤマが歩いていく。  学校に向けて歩いていくはずなのに、淀み濁った水に沈んでいくように見えるのだ。  ロープに縋りつく僕の側で、大人の風が吹き抜けた。
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