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シャリーン。
神楽鈴が振られ、場の空気が変わるのが感じられた。
横笛が鳴り始め、様々な和楽器が音を重ねていく。
巫女衣装を纏い、化粧を施された彼女は、見知らぬ人のように見えるのに、嫌というほど出会った時のことを思い出された。
頭から指先まで何かに包まれたように、ゆらり、ふわりと体を揺らし、舞っていく。
僕は、目を背けることは出来ない。
体中が熱を帯び、喘息とは違う息苦しさに襲われながら、彼女に魅入られてしまった。
あっという間に舞は終わる。
ふらふらと仮住いの古民家に帰ってきた後、一人、腑抜けのように過ごす。
夜が更けても、彼女の姿が頭から離れない。
そんな自分に嫌気が差して、いつもより早く寝ることにした。
部屋を暗くしてすぐに、コンコンと外から家を叩く音がする。
ぼんやりとした頭で明かりをつけなおし、玄関を開ける。
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