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自分の唇を紅へと重ね、そして口元は激しさを増していく。
そのまま、首へ、肩へと舌を這わせる。
彼女は戸惑いながらも、僕の舌を、手を、体を受け入れ、小さな吐息を響びかせた。
幸せに満ち足りた後、彼女は呟いた。
「私ね、夢で聞いたの」
「何を?」
「運命の人に出会えるって。 それで、あなたに出会った瞬間、この人だって思ったんだ!」
その言葉に驚きながらも、いろんな感情が込み上げてきて、視界が少しだけぼやけた。
何事もなかったかのように、目をこする。
僕は彼女とこれから一緒に生きていく。
今までにないほどの揺るぎない想いと愛しさが広がり、繋いでいる彼女の手に力を込めた。
(了)
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