第1章

4/4
前へ
/4ページ
次へ
俺は手紙を書きながら、終身刑で投獄されたあと、法の改正で仮釈放されない高齢の囚人の事を思う。 終身刑受刑者を含め長期囚は、自身の親族が身元引受人に名乗り出ない限り、仮釈放は認めないと法律が改正された。 これは高齢者が増えすぎた事に対する、政府の対策の1つ。 この囚人の親族は、手紙を出した相手を含め1人も残っていない。 だからこの囚人は、生きて刑務所から出る事は絶対に無い。 ま、刑務所最高齢のボケ爺の命は、もって後2~3年って所だろうけどな。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加