彼の人達と狂詩曲

であい

本を押さえてた手もつんつんしてみた。

「俺を食べるか？それでもいいぞ？」

は？
思わず触手をシュッと引っ込めた。
なになに？死にたがりなの？
顔を見るとまたさっきの切ないくしゃっとした顔になってた。

このひと病んでないか？
憧れのマッチョ体型で、何でも出来そうなのに何言ってんだか。

そろそろと触手を出してまたキングスの手をつんつんしといた。
俺を飼うんなら面倒みろよ。
育ったら擬態して色々動けるから。捨て無いなら頼りにするしかない。

じっと見てたらフッと笑って大きな手でポンポン撫られた。

感触がわからないけど、俺は反動でしばらくゆらゆら揺れていた。