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頬っぺたを暫く、いや数分?うにうにしてるのに嬉しそうにニコニコしてるんだぞ。おっさん、自分が病んでるってわかって無いのかなあ?
「飯にするか。モルは最近食うからな。今日から二人分作るから俺の皿から取るなよ?」
雑食性だけど俺はベースが人間だからね。
キングスが食べてるのを横で見てて、野菜ソテーだかサラダとか触手で盗み食いしてた。
それも、ははは!と楽しそうだったから一緒の皿で食べる様にしてたんだけど。
今日からは一人前かあ。食べれるかな。
「ほら、食べろ」
テーブルの上にセットして、さらに仔犬型の俺を皿の横に置く。
四皿って多くない?振り向くとキングスは自分の分を食べながら、機嫌良さそうに俺を見てた。
「どうした。お前のだぞ」
ま、食べれるだけ食べるか。
味も満腹感も無いのって辛い。次生まれる時はある方がいいなあ。結局ペロリと吸収摂取しましたが。
食べ終わると片付けだ。台に載せられて洗って拭くのを見てる。その後キングスが渡してくる皿を触手で受け取り、重ねて置くのが俺の仕事だ。
「モルはわかってるなあ。偉いぞ」
ポンポンと大きな手で撫でられる。形は犬だけど、ふよふよんって揺れた。感触も相変わらず無いし、俺ってスライム系だなと実感する瞬間だ。
そういえば、俺ってここ来てから一度も外出てないじゃない。ペットだし爬虫類とかガラスケースで飼う感じなんだろうか。
このままじゃキングスが更に病みそうで、怖くなってきた。
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