転生漢

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[桃子] 兼継「それにしても、(まこと)にお美しい…」 影勝「…どこか、我が母の若き頃に似ておりまする」  殿が、珍しく(解りづらいが)感情を表に…。 兼継「確かに、桃仙院様の面影がありますな」 謙芯「隼瀬。鏡を」 隼瀬「………」  隼瀬は、謙芯に無言で「手鏡」を渡した。 謙芯「…ふむ、確かに姉上によく似ておるな」  桃仙院は謙芯にとって「母のような存在」であり、「女性としての憧れ」でもあった。  謙芯は自分でも気付かぬうちに、「桃仙院の姿」を思い浮かべていたのかもしれない。 謙芯「ならばわしはこれより、『桃子(ももこ)』と名乗ろう」 兼継「良き名ですな」 隼瀬「………」  隼瀬の様子がおかしい。 桃子「どうした隼瀬?」 兼継「隼瀬殿?」 隼瀬「御…桃子様。一つよろしいですか?」 桃子「…何じゃ?」
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