58人が本棚に入れています
本棚に追加
この世界に「悲劇」は欠かせない。
ある者は学業に励み、ある者は土に苗を植え、
ある者は荷物を運び、ある者は筆を走らせる。
人は「幸福」な生活を送るため、「役割」をもって文明を築いてきた。
人は誰しも「役」をもって生きている。
では、皆が同じ「幸福」を得ているか。
いいや、違う。
「幸福」とは、境遇ではなく自身の心の持ち方で決まる。
一握りの富で「幸福」を感じる者もいれば、一国の富で「不幸」を感じる者もいる。
前者は、社会に広く「平等」をもたらし、
後者は、社会に広く「格差」をもたらす。
人類が目指す「桃源郷」が、誰もが「幸福」を得られる世界とするならば、
大きな「幸福」を得ようとする後者は不要である。
ゆえに、この世界に「悲劇」は欠かせない。
「悲劇」は悲しみ、怒り、恐怖など「負の感情」によって、
人の「幸福」感度を低下させる。
つまり「悲劇」を欲深き者たちに与えることができれば、
最初のコメントを投稿しよう!