モノローグ

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「その身長ならどうせ届かないんだから最初から脚立持って来いよ。」 「そんなの分かってますよ。今から取りに行こうと思っていたところです。」 「絶対ウソだろ。あと1センチあればとか思ってたんだろ。」 と先輩は意地の悪い笑顔で私の心を読むので、 「そんな訳ないじゃないですか。さっきまで今井さんが脚立使ってたから、その間取れないか確かめてただけです。」 と私は最もらしい理由をつけて先輩に返事をした。 「ふーん。」 と人気のない図書室で会話をしていると、 「あらー、またいつもの痴話げんか。」 ともう一人の女性の声がした。
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