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くだらないことを言って歩いていたら、目的のクレープ屋さんに到着した。
「環奈は何食べるの。」
「今の気分はイチゴチョコかな。」
「オッケー。イチゴチョコのクレープ1つとフレッシュマンゴーのアイス1つください。」
と注文をはじめて、お金まで払ってしまった。
「あれ、私がおごるんじゃなかったの。」
と私が聞くと、
「さっきのは、冗談だよ。」
「そういっていつも拓斗が払うよね。」
「まあ、一応先輩だし。それに彼氏でもあるし。」
とあっけらかんに彼は言う。そう、私たちは付き合っているのだ。
「そうだけど…」
「だからたまにはおごらせて。」
と私の顔を覗き込むように見ながら、クレープを渡してきた。
そんな捨てられそうな子犬のような顔をされると何も言えない。
「分かったわよ。」
と私は何とか返事をするので精一杯だ。
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