満月は新月に恋をする。

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キーンコーンカーンコーン
授業の終わる知らせが耳に入り、机から顔を離した。
今日も長い学校が終わった。自由に遊べる放課後にやっとなってくれたわけだ。

「ホームルーム始めるぞー」
と、間延びした中年のおじさん先生の聞き飽きた声が連絡事項をつらつらと言っていく。
必要な情報以外を聞き流しながら、今日はだれと遊ぼうか、と女の子の顔を思い浮かべていた。

「あ、そうそう片山。ちょっとこい。」