第三部 ジェネレーション編

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 * * * * * * 「拡散! 大回復(グレーター・ヒール)!」 私が魔法スキルを発動させ終わった瞬間だった。 「全力振(フルスイング)り! 円陣殺(サークルエンド)!!」 目の前に敵の1パーティーが自軍(トライス)のプレイヤーの何人かを倒して現れる。 プレイヤー名は【神音(かのん)】、神格変化をした姿の背中には8枚の昆虫型の羽。 更に、6枚の天使の羽のプレイヤーも2人居る。 8枚の羽根は、敵側(フェルン)の対人ナンバー1のプレイヤーの証。 6枚の羽根は、対人序列10以内の証。 (まずいですねぇ。) (けい)の周囲を護るのは、対人慣れしているプレイヤー5人とは言え。 流石に敵側(フェルン)の、対人ナンバー1と、10位プレイヤー2人のプレイヤーの相手をするには、自分(けい)と言うお荷物付きなので味方の動きの邪魔になる。 羽の数=実力と言う訳ではないが。神音(かのん)だけは別だ。 なにせ、自軍(トライス)対人ナンバー1のガイと戦績は互角。 「ガイは居ないのか。ハズレを引いたか。」 神音(かのん)が言う。 どうやら、ガイが居ないのが残念だったという事らしい。 「ガイさんなら、スレイムウフォル砦の方に居ますので。どうぞ、【遠慮なく】そちらに向かってください。」 ニッコリと笑顔で遠慮なくを強調して、神音(かのん)に向かって言う(けい)。 もちろん、(けい)神音(かのん)が話している間にも、(けい)を守るプレイヤーと、敵側(フェルン)のプレイヤーとの攻防は行われている。 (けい)をまもるプレイヤーのHP(生命力)は、イエローゾーン近くまで減っている。 回復したい所だが、ここで詠唱行動を取ると、間違いなく神音(かのん)が動くので、回復タイミングが取れない(けい)。 「ガイが居ないのは残念だが。 お前も厄介そうなので倒しておくことにする。」 そう言って、(けい)に向かって武器を構える神音(かのん)。 「指名して貰って悪いのですけど。遠慮しておきます。」 そう言って、スッと(けい)が後ろに下がる。 「範囲衝撃波(ショックウェーブ)! 円陣殺(サークルエンド)! 三点殺(デルタエンド)!」 (けい)が行動を起こすと共に、神音(かのん)がスキルを発動させる。  * * * スレイムウフォル * * * 「ふんっ!」 8枚の羽根が揺らめき動き、手に持つ向日葵(ブラッディーハルバード +15)を無造作に振り回と、周囲に群がる(フェルンプレイヤー)に当たって動きを止め、そこにスキルを放つ。 「範囲衝撃波(ショックウェーブ)! 円陣殺(サークルエンド)! 爆回転(フルスピン)!」 ★爆回転(フルスピン)進化技(スキル)(ポール)武器技(ウェポンスキル)専用★ *移動しつつ、10回の回転攻撃を放つ(スキル)。 *消費魔法力(MP):40 冷却時間(クールタイム):18秒 連続スキルの使用により、敵側(フェルン)のプレイヤーの数十人が倒れるも。ガイの電子虚像(アバター)が技後硬直に入る。 ここが狙い目とばかりに、敵側(フェルン)のプレイヤー達がガイに襲い掛かかる。 「「「強斬撃(スラッシュ)! 二連強斬撃(ダブルスラッシュ) V(ブイ)字切(スラッシュ)り!」」」 「「「盾当(バッシュ)て! 回転盾当(ローリングバッシュ)て! 破砕撃(クラッシュ)!」」」 敵側(フェルン)のプレイヤーの攻撃を受けて、ガイのHP(生命力)ゲージが減るが、1割ほど減っただけで安全域(ブルーゾーン)のまま。 なにせ、ガイが装備している鎧は【神々(メイル・オブ・)(ゴッデス)】。被ダメージ90%無効化の防具(サーバーレア)。 スレイムウフォルが、味方との連絡も取れずにいる孤立状況の中。 いまだ陥落されていないのは、ガイの働きが多きと言えるのは間違いない。 砦最奥のクリスタルの前に陣取り。 敵側(フェルン)の百人近いプレイーの前に壁となって防いでいるのだ。
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