4月

3/6
前へ
/36ページ
次へ
アパートに戻り、親友の百合に電話をした。 百合とは同じ会社の同期で、現在受付にいる。 「ねぇ百合助けて!今度ブレゼンの研修に、営業の柿沼さんと行くことになったんだけど、私あの人苦手なんだよね。顔はそこそこ格好いいし、営業成績だって良いらしくて、会社の女性からモテモテじゃない!彼自身もそれを自覚している感じで…。」 「若葉?何贅沢言っているの?柿沼さんっていったら彼氏候補No.1なんだよ!あんたは彼のこと噂でしか知らないかもしれないけど、誰にも平等に接することができて、受付の私なんかにも、営業から帰って来るといつもありがとう。なんて声をかけてくれるんだよ。最高のスマイル付で?」 「私には、佑真さんがいてくれれば良いの。」 「若葉、佑真さんは既婚者なんだよ!決して幸せになれない相手と付き合っていたって…。」 「百合、わかっているよ。佑真さんにとって私は2番目だって。だけど好きなの。彼から別れてくれと言われる迄は私からはサヨナラできないよ。」 「本当に若葉はバカだよね。恋も仕事も不器用って!せいぜい頑張っておいでね。」 「了解。また愚痴りたくなったら連絡するね。」
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加