決闘!

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  複数人の敵と味方が入り乱れて殴り合うのだ “コイツは俺の獲物だ手ぇ出すな” なんて、よくあるセリフを言っている暇はないし有ったとしても、そんな事聞いてくれる奴はいない 喧嘩なのだから皆、負けたくないのだ 相手を倒せるチャンスがあるのに、それをあえて見逃す奴はいない そんな状況では何時どこで誰に倒されても不思議じゃない事をよく理解している 戦となればその様な乱戦になることはよくある そう、戦なんだ…雅弘がやっていた集団での喧嘩とは違う殺し合いなのだ 戦国時代の戦で生き残れる保証など今、目の前にいる大名の武田信玄にだって本来はない 今川義元だって圧倒的に有利だった桶狭間の合戦で劣勢だった織田信長にその首を討ち取られたのだ それに信玄自身だって、西上作戦途中の三方ヶ原の合戦で圧勝するもその後に信玄は病死し西上作戦は頓挫する 信玄は討ち取られた訳ではないが医術の発達していない戦国時代では、雅弘が最初に目にした農民を見てもわかるように衛生管理意識が低いのは明確だ 討たれる以外にも健康面においても戦では何が起こるかわからない そんな時代では平成に生きていた雅弘が戦で生き残れる保証は何もない 故に雅弘は考える 戦国時代で可能な限り安全な場所を…
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