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(ていうか、俺の意思はガン無視かよ…流石、封建制度時代!上意は絶対の世界だ!俺の様な流れ者の意思なんて一切汲む気はないってか!!)
しかし、ここで決闘を拒めば矛盾が生じる
富士川の戦いでの武田家の活躍を褒めちぎって武田家に憧れて甲斐に来たと言っておきながら武闘派戦闘集団の武田家に自身の強さを示めそうとしなければ武田家の何に憧れているのか?って話しになる
ここは受けざるおえない…
「春日様、我が剣術をお舘様にお見せできる場を設けて頂き感謝致します。その決闘、お受け致します。」
雅弘が頭を春日源五郎に下げそう言うと晴信はハッハッハ!と笑い
「では早速見せて貰おうか!」
そう言うと春日源五郎と日高雅弘は木刀を持たされ館の庭に出される
館の縁側に武田晴信と板垣信方が座り、木刀を握りしめ向かい合う2人を見物する
あっさり木刀を渡せる用意が既になされているという手際の良さ…
やはり最初っから雅弘はこの春日源五郎と決闘をさせられる事になっていたのだろう…
雅弘は武道家の祖父に剣術の指南を受け平成の世ではその剣術を持って仲間同士で集団暴行事件を起こしている
剣術において雅弘はそれなりに自信がある
とはいえ、今いる戦国時代に平成の剣術がどこまで通用するかはわからない
恐らく剣術そのものの腕は春日源五郎の方が上だろう…
しかし、雅弘はそれなりに勝機があると考えている
これは戦ではなくタイマン勝負だ
四方に気を配らなくてはならない合戦とは違い目の前にいる春日源五郎一人だけを相手にするだけでいいのだ
その場合、例え剣術の腕が相手の方が上だろうと体格差という優位性が雅弘にはある
春日源五郎は小柄で身長も150センチぐらいに対して日高雅弘は172センチ
これだけ体格差があれば足の長さや腕の長さにもかなり差が出てくる
つまり、そのリーチの差から木刀の間合いは大きな違いが出来る
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