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(いったるわぁボケェ!)
と、またもや一気に飲み干す
その様子を見ていた晴信が板垣達に注意する
「これこれ、新人にその様な無理強いをしてはならぬぞ。弥七郎、ゆっくりと少しずつ飲むが良いぞ」
そう優しく言うが雅弘はそもそも一口だって飲みたくはないのだ…
しかし、飲みたくはないとは言えないので
「ハハ!それではゆるりと飲まさせて頂きます」
と、飲めない酒を無理してゆっくりと少しずつ飲む
そうやって何とか宴を乗り越えて案内された部屋にある布団に横たわりグルングルンと目を回しながら吐きそうなのを我慢する
すると…
「弥七郎、大丈夫か?」
と言って白無垢の着物を着た晴信が部屋に入ってくる
「え…、あっハイ…少々目が回っておりますが…大丈夫です」
と起き上がるのを見て晴信は
「いや、構わぬ横になっておれ」
そう言うと雅弘の横に腰を下ろしスッと雅弘の肩を抱く晴信
「お舘様?」
「良いではないか…弥七郎…」
(マジか!信玄!!そっちのけがあるのか!?)
「弥七郎…その方の身体からは良き香りがするな…」
と、雅弘を押し倒そうとする晴信
「あ、いや…その…お舘様!慣れない酒を飲み干したせいかちょっと腹の調子が…悪くて…今宵は、ご勘弁を!」
と言って流石に拒む雅弘
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