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「ママ、これオムライスなの?」
様々な角度から見ながら、息子は戸惑った表情でオムライスを睨みつけている。
「ふわふわの卵に赤いケチャップが乗ってて、どこからどう見ても、オムライスじゃない?」
「・・そうだよね!頂きます!」
そうお行儀良く言った息子が、手掴みでオムライスを食べ始めた。
「ママは、食べないの?」
「ママは、いらないよ。」
オムライスを頬張り、とても幸せそうな息子を見るだけで、私の空っぽのお腹が満たされていく。
好物のオムライスを口いっぱいにいれ、息子はウトウトしだし、そのまま眠ってしまった。
「最後にオムライスを食べれて幸せだね。
おやすみなさい。」
私は少しカピカピとした息子の髪を優しく撫でた。
あぁ、私も眠くなってきちゃった。
瓦礫に埋もれクラッカーを口に頬張ってる息子を見ながら、私も眠りについた。
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