エピローグ

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エピローグ

サシャムの飛行機を見送った後、頭の包帯は『兄弟ゲンカ』という理由にして学校に登校した秋哉は、 「重役出勤かよ。偉そうじゃないかアキ」 授業中のはずなのに、湧いて出るように現れたテッペーにペロンと尻を撫でられた。 「ウギャッ!」 尻尾を踏まれた犬みたいな悲鳴をあげる。 「勝手にオレに触ってんじゃねーよテッペー!」 怒鳴ってから、秋哉はふと口をつぐんで考え込む。 「ん? どーした?」 いつもならこの3倍はギャイギャイと騒ぐはずなのに、急に黙ってしまった秋哉に、テッペーはちょっと調子が狂ったように首を傾げる。 秋哉の反応が薄いと、あまり面白くない。 秋哉はしおらしく、 「うん」 と、うなずくと、 「国の風習でさ、あんまり体に触らせない子どもが、オレには妙に抱きついてきたり触ってきたりしたんだ。だからアレは、もしかしたら寂しかったせいなんじゃないかと思ってさ」 「はぁ?」 よくわからないことを言い出す秋哉に、テッペーは怪訝に眉をひそめた。 「なに言ってんだアキ。お前、思ったより強く頭を打ってんじゃねぇ? 大丈夫か?」 秋哉は、 「もしかしたらテッペーも寂しいのかなと、ちょっと思った」 続けた。
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