14章 闇の主の粋な計らい

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・ グレイは王のベッドに腰掛けて優雅に長い脚を組む── そして組んだ膝に肘を預けると整った顎先に手を添えて頬杖をついて王を見つめた。 「そんなに脅えんでもよかろう──…なに、ほんの追加注文にきてやっただけだ…」 「──…っ…」 不敵な笑みを浮かべるグレイに王はゴクリと大きく喉を鳴らし、顔を引きつらせた。 「な、なんだ今度はっ…」 グレイは尋ねられてスッと立ち上がる。王は思わずヒッと声を上げて身を縮こまらせていた。 「何もせん…そう脅えるな」 あまりにも情けない姿にグレイは少し呆れたように口を開いた。 ゆっくりと近付くグレイから王は壁際ギリギリまで這いつくばり膝を抱えて頭を埋める。 「用件を飲むから、そっ…それ以上近寄るなっ…」 王は必死で声を上げた。 グレイは腰を屈め顔を近付けると踞る王の顔に手を添える。 「……っ…」 軽く指を添えられている筈なのに、あり得ない程の力で顔を仰がされ王の頬はぶるぶると大きく震えていた。
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