君の中の英雄(雑記)

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低い声でデュエマのデッキを構える春花と神威。 その横では睦月もデュエマのデッキを構えていた。 「お隣さんもやる気みたいだな。俺達もやろうぜ、片桐才兎。あの時のリベンジをしてやるよ」 「何度向かってこようと私も負ける気はありませんよ。最もあなた程度では私に勝つことはできないと思いますが」 「ハッ、言ってろ。今にその顔を苦痛で歪ませてやるよ!!」 戦意をたぎらせる2組を見て、忍者のような格好をしている男―――外道はココロに目を向けた。 「ということは、私の相手はそこの機械人形ということか」 「否定します。私の名前はHR―01型、ココロ。雪風春花ハカセによって作られたメイド型ガイノイドです。機械人形ではありません」 「ほう、機械人形にしてはよく喋るものだ。神威が作ったものとはまた違う感じがするな」 「私は人間的思考回路を持ち、人間の気持ちを理解できるロボットになることを目的に作られました。戦闘用のロボットと一緒にされたくありません」 「フッ、面白いことを言う。ロボットが人間の気持ちを理解するだと?死んでいる人形のような貴様は生き人形にでもなるつもりか?」 「反論します。それならばあなたは死に人間です」 「………なんだと?」 不敵に笑っていた外道の目が鋭くなる。 そんな外道の変化を気にした素振りも見せずココロは口を開く。 「私はマスター達と過ごしてきて、人間には様々な感情があることを学びました。友人のことで喜び、悲しみ、怒り、そんなことができるマスターのような人間達を私は素晴らしいと思います。ですが、あなたには総じて思考や感情というものを大きく感じません。与えられた命令を、役割を、ただ淡々とこなすだけならば、ロボットと変わらないと私は思います」 「貴様………言うにことかいて私がロボットだと?気が変わった。貴様を完全に破壊してやろう」 そういってデッキを構える外道に対してココロもデッキを構えた。 「戦闘モードにシフトします。私を作ってくれたハカセの為に、私に感情を教えてくれたマスター達の為に、私はあなたに勝ちます」 『デュエマ・スタート!!』 才兎 『禁じざるをえない遊戯』 VS 睦月 『修羅道』 ココロ 『喜怒哀楽ポゼッション』 VS 外道 『人間道』 春花 『解放されし九つの鍵』 VS 神威 『天界道』
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