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第七話 Endless love
「あっ、あん、あっ、あっあーっ……。デイビット、あっ…病気して以来、毎晩こんなに……あっ、激しく……あっ……して、あなたの…体が、んっ……心配に、あっ!」
あれ以来、私は毎晩レティシアを抱いている。そんな私を彼女は心配してくれる。
「大丈夫だ。かえって前より元気になったくらいさ」
と私は答える。
「あっあっあーーーーっ」
彼女は絶頂を迎え、果てた。私は優しく彼女にキスの雨を降らす。体中に。私のものだという印をつける。
……レティシア、心配いらないよ。だって、私は……。
ごめんなさい、母さん。貴女には愛する夫にしか見えないでしょうけど、僕はあなたの息子、ジェレミアなんです。もう19歳ですよ。立派にスペンサー家を継いでいます。
父さんは僕が18の時に亡くなりました。コレラであっという間に。
……あなたは愛する夫の死がどうしても受け入れられず、心を壊されてしまった。
あなたの中での僕は、永遠に10歳。その時の僕が、母さんにとって一番印象的で。一番可愛かったんでしょうね。
死の間際、父さんは僕にこう言いました。
「ジェレミア、レティシアを頼む。お前流の愛し方で構わない。私はお前を誇りに思う。
スペンサー家を、任せたぞ!」
父さんは、とっくにお見通しだったのですね。僕が母さんの事、女性として愛してると言う事に。さすがです。
……やはり、あなたには叶わない。
でも安心して下さい、お父さん。あなたの愛したレティシアは、僕が全力で守り通します。勿論! スペンサー家もお任せ下さい。
もし、僕と母さんとの間に子供が授かったら、里子に出します。育ててくれる一家には、口封じと監視という名の執事も込めて一生困らないだけのお金を与えましょう。そして同時に養子を貰い、母さんと二人で育てます。
もしも子供が授からなかったら、僕が28歳になったら養子を貰います。
だから父さん、安心してゆっくり休んでね。スペンサー家も母さんも、僕が全てをかけて守り抜くから。
父さん、僕はあなたに憧れていた。あなたのようになりたくて、勉強もスポーツもマナーも、ずっと頑張って身に着けてきたんだ。今も日々努力中だよ。
だからね、父さん、僕は本当に幸せだよ。
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