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本棚に追加 あの日、
千春の母文子は早めの夕食の準備に取り掛かっていた。
食器を洗って暫くすると裏山の方から獣の叫び声が聞こえた。
文子は不思議だった。
今の時代、
こんな田舎でも野犬は少なくなった。
しかも今のは遠吠えのような、
村中に響きそうな大きな声だった。
不安が文子の頭をよぎった。
「千春は裏山で畑仕事をしている・・・」
慌てて外に飛び出した。
近所の住人も遠吠えを聞いて外に出ていた。
娘が畑にいる事を告げ急いで畑に向かった。
しかし、
千春の姿はなかった。
そこら中を探し回り千春の名前を呼んだ。

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