4.家出

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さてと。どこへ行こう。もう夕方5時だ。 道を歩いているのは、私と帰宅中のサラリーマンくらい。 どこか泊まろうかな。 「君、こんなところで何してるの。 もう遅い時間だよ。」 考えているときに話しかけられたから、一瞬 分からなかった。 「‥…」 「君いくつ?」 私服を着ている私は、たぶん13,4に見えるかもしれない。 それくらい幼顔なんだ。私は。 「‥‥…16」 ちっちゃく言った。 「あ、そうなの、ごめんね。でも、なるべく早くうちへ帰んな。」 「帰れない。」 「え?」 私は、これまでの事を話した。 今まで誰にも言ったことのないことを、 見ず知らずの人に話した。
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