3人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
想像だけで身震いし、私は、できる限り仲良く。でも、どうしてもダメなら、その子とは喧嘩になる前に離れてしまいなさいと娘に言い聞かせた。
それから暫く経って、会合で娘の幼稚園に行った際、とんでもない話を聞いた。
娘と同じクラスの子が大怪我を負い、いまだ入院しているというのだ。
理由を聞いたら交通事故に遭ったということだったが、詳しい人によると、事故自体かなりおかしなものだったらしい。
その子とお母さんが一緒に道を歩いていたら、何故かその子だけが突き飛ばされたかのように道路に飛び出した。そこへ車が走り込み、その子は事故に遭ったのだという。
突き飛ばされたように見えたとはいえ周りには誰もおらず、ドライバーの前方不注意ということになったようだけれど、退院した後その子は、同じクラスの子に突き飛ばされたと語り、関係者は少しばかりパニックになったらしい。
とはいえ、突き飛ばしたという子には確かなアリバイがあり、無罪はきつちり証明されたとか。
でも、この話を聞いた私はの心理は穏やかではなかった。
誰かは特定できないけれど、娘のクラスにとんでもない子がいる。
夢の中で人に怪我を負わせ、現実世界に現れて他者を傷つけてしまうような子。
幼稚園児だからまだ幼い。そう思いたい気持ちもあるけれど、年長さんにもなれば、そこそこの秩序は判ると思う。
もちろん、その子がそんな力があることを知らず、無意識に害意を振りまいている可能性もあるけれど、我が子の平穏を考えたら、出せる結論はどうしても一つだけ。その子にウチの子を関わらせないようにするという選択のみ。
非道かもしれないけれど、親心ってそういうものだもの。…ごめんね、クラスメイトちゃん。
親心…完
最初のコメントを投稿しよう!