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いいって言ったのに料金も払ってくれたし、ホントにただただ申し訳なくて。
「俺にそんな気遣わんといてよ」
静かにそう言うと彼は私を抱き寄せた。
「うん。ありがとう」
山吹君だとドキドキしないのに、やっぱり桃井君だとダメだ。
平常心でいられない。
だけど、何となくいつものドキドキと違う……。
胸騒ぎのようなこの感覚は何だろう。
優しく髪を撫でると、彼は体を離し、ゆっくりと顔を近づけてきた。
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