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和泉は旗本とのデートを終えて家に帰る。家でビルの一角で撮った一枚の旗本の写真を開いた。和泉がわがままを言って取らしてもらった一枚だ。
《…旗本さんはあんまりsnsをやらないって言ってたけど…。》
和泉はデート前に見ていたフェイスサーチのアプリを起動させる。
『検索したい写真をアップしてください。』
画面の指示に従い、和泉は旗本の写真をアップする。
アプリは自動で旗本の顔を認識し複数のアプリから旗本の顔と認識率の高い写真を次々と出していく。
その写真。仕事のものやアイコン、団体で写ってるものがほとんどだし、年数も1年前から数年前。特別特定の人間と親しげかな写ってるものが無い。
予想していた結果で和泉は安心の吐息が漏れた。
「…良かったなぁ。旗本さん美人だし。俺にはちょっともったいないよ。」
《…過去にも変な写真は無さそうだし、旗本さんこそ、真面目で他人に無害そうだよな!》
和泉は再びガッツポーズをしていた。
《前川係長!今なら言っていた言葉の意味が分かります!》
和泉は旗本の事を将来像まで考える様になっていた。
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