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そして、早速手を組み祈りを始める。すると、魔法陣が赤く輝き出し、空中に光のインクを用いて字が描かれる。
(一体どんな原理なんだ?)
空中に描かれた文字に場の視線が集まる。
『爆炎魔法』
どっ、と会場が盛り上がる。
爆炎魔法は、火属性系統の魔法でも威力だけならトップクラスの魔法だ。更に、見た目も派手で、人気の火属性魔法。彼女は間違い無く当たりだ。そして、近々彼女の名前は王国中に知れ渡る事になるだろう。
それだけ、爆炎魔法は強力であり、爆炎魔法を使える魔導師は王国にとっても重要な戦力に数えられる。
少女は、喜びのあまり泣き崩れ駆け寄った両親と抱き合う。
俺も愛想笑いを浮かべながら拍手を送る。
(本の通りなら、爆炎魔法は確かに強力な魔法だ。でも、俺の望む魔法じゃ、ない)
次に、平民の少年少女達の名が呼ばれた。
「マルクス・ガガーラン」
同い年とは思えない程に鍛えられた筋骨隆々の肉体を持つ少年が魔法陣の中に入る。
(服のボタンが弾け飛びそう……)
そんな少年を見て、何故か父上が目を輝かせていた。
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