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水泳大会に向けて、毎日続く厳しい放課後の練習の日々。
そして、練習が終わり、僕と同じクラスの3人の男子達は、いつも学校の帰り道にある、集会所の裏側に集まっていた。そこは狭くて、細長い白い二段の石段があり、その石段に3人は横並びに座って、学校の給食のパンを鞄から出して食べ始めた。
「水泳の練習の後に食べるパンはうまいな。」
「給食の時に食べると、おいしくないんだけどね。」
「今、このパンは宇宙一うまい。」
そんな会話をしながら、3人は、楽しそうにパンを食べていた。
そして、僕は、その光景を壁づたいに、こっそりと覗き見していた。
僕も水泳大会の練習が終わり、この3人と帰り道が同じだったけど、僕は、この3人のように、給食のパンをわざと残して、帰り道で食べるようなことはしなかった。
僕は、この3人と仲良くなりたかったけど、なせが声がかけれなかった。たぶん、恥ずかしかったんだろう。
ある日、いつものように放課後の水泳の練習が終わり、3人は、パンを食べようと集会所の裏側へ。
すると、絶叫が聞こえてきた。
「オエッウンコがある!!」
「誰かがここで、クソをしやがった!!」
「クソッもうここで、パンを食べられない!!」
そのウンコは僕のだ。実は、水泳大会の練習がなかった昨日、僕は急にお腹が痛くなり、だけど家のトイレまで辿り着けないと判断した僕は、人目のつかないこの場所で、ウンコをしたのだ。我ながらいい判断だった。君達のやすらぎの場所をぶち壊す形にはなったけど、あのまま我慢していたら、たぶん僕は、ウンコを漏らして、泣きながら家に帰っていたことだろう。
・・・・・・・・ごめんなさい。
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