第1章

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「私たちも戦います。が、艦ではあなたに従います。命令して下さい」 「よし。遠距離攻撃を行える者は、デッキから迎撃。近接戦闘員は白兵戦に備えよ。セイレーン以外は外へ出るな。艦のスピードに付いて来れんぞ」  メイフェア隊は、各持ち場に散って行くのでした  まおが甲板に立っていると、ゆうに付き添われて愛姫が出て来ました。 「愛姫ちゃん! もう起きていいの?」 「私のミスでアーティファクトを奪われたというのに、一人のうのうと寝てなどいられないわ」 「無理をしないで・・・」 「あなたも、まおちゃん」  魔族の群れがすぐそこまで迫っています。愛姫は灼熱の杖に呪文を唱え、まおはトライデントを握り、空へ飛び出すのでした。  艦内に、スピーカーを通して艦長の声が響きます。 「真ん中を突っ切るぞ。魔法使い隊は進路上の敵を排除してくれ」 「ファイアーブラスト!」 「ジェノサンダー!」 「ハイドロプレッシャー!」 「トルネード!」  魔法が炸裂し、進路が開きます。アントステラは、魔族の真ん中に突っ込んで行くのでした。  まおは、アントステラの後ろを飛行して、追いかけて来る魔族を撃退します。その時、下から編隊を組んだ十数機の機影が上がって来ました。トップ部隊です。遠くの海に、無敵艦隊の姿が見えます。 「まお、ここはわれらが引き受けた。先に行け」 「ありがとう」 「提督を頼んだぞ」 「はい。うらら姉さん」 (ま、まおにゃんに『姉さん』って呼んでもらっちゃった。じ~ん)  うるうるしているうららに、ぷりんが叫びます。 「なにボケーっとしてんですか、姐さん。敵が来ますよ」 「お前の『姐さん』とは違うわっ!」 「な、な、な、なに怒ってるんですよぅ?」  しばらくすると、また前方に魔族の集団が現れました。 「今度も真ん中を突っ切るぞ。魔法攻撃開始!」  左右宇とななとメイも甲板に出て来ました。ちひろが声をかけます。 「左右宇ちゃん! もうすっかり元通りね」 「ななさんとメイちゃんのおかげですよ。私もお手伝いします」  肩のスイッチを押そうとする左右宇の手を、なながつかんで止めます。 「左右宇ちゃん、もう左右非対称なキカイダーに変身しなくていいのよ。はい、腕を挙げて。肘を曲げて。ハナミクラ語で正しく発音するのよ。-ミサイル発射」 「みさいるぅ? はっしゃ?」  ジュドドドドドドド―――――――ン!!!
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